北海道経済同友会について

代表幹事のご挨拶

yokouti

本日は年度初めのご多忙の中、多数の皆様に総会、例会にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。ただ今の通常総会で代表幹事に選任していただきました私から、恒例によりましてご挨拶を申し上げ、その後、本日講師としてお招きいたしました市澤様のご紹介をさせていただきたいと存じます。

まず、最近の国際情勢ですけれども、米国のトランプ政権については、保護主義的な経済運営が摩擦を引き起こすのではないかという懸念もありましたが、その後のシリア情勢での強硬なスタンスなどもありまして、地政学的なリスクが、北朝鮮問題をはじめ急速に高まっております。このため、世界経済面に影響を及ぼすような緊迫した事態が続いております。幸い、我が国の経済を見ておりますと、まだまだいろいろな面で、そうした問題が大きく影響を及ぼすということはなく、全体としても回復・持ち直しの傾向という基調判断は変わっていないようです。

一方、道内経済も、先週21日に発表されました日銀札幌支店の金融経済概況では、19ヵ月ぶりに「回復している」というような、一段明るい方向へ判断が示されております。観光業、特にインバウンドの好調持続、建設関連では公共事業が下支えになっており、新幹線の札幌延伸効果も出て、持ち直しの色合いが北海道においても少しずつ色濃くなってきていると言われております。

ただ、これは私の個人的な感想にもなりますが、北海道では、エネルギー問題、空港民営化をはじめとする交通インフラ問題、なかんずくJR北海道の不採算路線問題、北海道を動かしていくためのいろいろなインフラ面での問題が山積しております。しかもこれらの問題については、今年はしっかり結論を出していかなければいけない、先送りできない状況になってきております。今年はいずれにしても決断の年となるように思われます。

このような中、ただいま通常総会でご承認いただきました平成29年度の事業計画につきまして、年頭でも申し上げましたが、委員会活動につきましては積極的に新しいテーマに取り組んでいくということをしっかりやっていく必要があると思いますし、またワーキンググループとして活動を続けております北極海航路の問題は、目先の問題というよりは少し息の長い問題ということになりますので、このワーキンググループも持続的に勉強を重ねる体制を進めて参りたいと思っております。

いずれにいたしましても、皆様としっかり議論を重ね、意見や提言にまとめ上げていきたいと考えておりますので、引き続き皆様方のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

先ほど事務局長からもお話がありました、先週20日と21日に仙台で行われました第30回全国経済同友会セミナーでは、北海道から33名の方にご参加いただきまして、ありがとうございました。高い所から恐縮ですが、御礼申し上げます。トータルでは、全国から1,200名の参加ということで、これは前年の岡山が1,400名に比べるとやや少ない参加者数でしたが、1,000人を超える参加で盛会であったと思っております。

当会は広島経済同友会と共同で、5つの分科会のうちの第5分科会「インバウンドと総合観光戦略」を担当いたしました。私が議長を務めさせていただき、パネリストには、東京の経済同友会から観光の問題を担当しておられる御立副代表幹事、広島からは森信代表幹事、JR東日本でまさに観光問題の最前線に立っておられます高橋担当部長、そして当会からは野口観光の野口社長、このような方々にパネリストとしてご登壇いただきました。いろいろな議論がありましたが、かいつまんでこの第5分科会の議論の模様をご紹介いたしますと、昨今の人口減少社会の下で、政府の方では観光立国、観光先進国を目指すということで相当力が入ってきているわけですが、全国各地域でこの観光の問題が地方創生とも絡んで、それぞれの主要な施策の柱に掲げられております。こうした中で、我が国の観光業について客観的に眺めると、生産性の低さということが諸外国との比較で課題として挙げられるわけです。この生産性を高めていくということが、目標としては一番の主軸になっていく。そのためには仮にインバウンドという問題についても、単に人数だけではなくて、そこに量ではない質の問題、例えば宿泊数とか、あるいは消費金額とか、これを掛け合わせたトータルとしての質的な側面を追求していく、この必要性が強く打ち出されました。

そして、そのような産業という面から見ますと、生産性の高い新しい観光業を目指すという人たちを応援して、なかなかそれについて行けないような人たちと痛みのないように、いかに新陳代謝を図っていくか、これが全国各地において、観光業について率先して実践されていかなければいけない課題である、このようなとりまとめになりました。そして、そのためには、具体的に的確なマーケティングに基づいた魅力あるコンテンツづくりですとか、あるいはインバウンドの受け入れ体制の強化ですとか、観光業に従事する方々の人材の育成ですとか、こういった点が強調されることとなりました。この全国セミナーにつきましては、いずれ会報等によりまして詳しく皆様方にご報告する予定になっております。

 

(427日 平成29年度第1回例会 挨拶から抜粋)

                                                                                                                                                                            以上