発行年月:2016年4月
日本創生会議・人口減少問題検討分科会が平成26 年5 月に発表した提言において、我が国は今後、人口の急激な減少並びに多数の地方自治体において消滅の可能性があるという問題が提起されており、北海道においてもそれらは全国を上回る勢いで進むものと見込まれている。こうした中、政府は平成26 年9 月3 日、まち・ひと・しごと創生本部を設置し、「人口減少克服・地方創生」という構造的な課題に取り組むこととしているが、その基本姿勢の中で、「地域の自主的な取り組み」を求めている。
この様な状況の下で、北海道経済同友会では、北海道が生き残っていくには、従来のように国に頼るのではなく、自らの力で交流人口の拡大や産業振興に取り組み、地域を活性化させていくことが求められることから、北海道地域活性化委員会において『北海道ブランドの活用と強化による北海道地域の活性化~将来に向けた北海道の持続的発展のために~』をテーマとした委員会活動を行ってきた。北海道の主要産業である食、観光において高い評価を得ている北海道ブランドを切り口に、その活用と強化等を通じて、道内産業の振興と地域の活性化につなげるべく、課題と対策を検討し、今般、これまでの議論を取りまとめたところである。今回の提言が、関係各方面で検討され、北海道の地域ブランド力の向上、ひいては北海道の地域活性化の一助になれば幸いである。委員会で講演してくださった方々、資料提供など多大なご協力をいただいた皆さまに感謝の意を表したい。